ほとんどの家事は嫌いだけど、唯一好きな家事があります。
それはカーテンの洗濯。
もうこれは理由はなく昔から好きで、一人暮らしのときもマメに洗っていました。洗ったあとのカーテンをつるして乾かしている間の匂いとか、洗っているときに出る汚れをチェックしたりとか、行程を含めてすべて好き。家中のカーテンを順番に洗濯しているととっても癒されるのです。なんでだろうね~。他の家事はどれも好きではありません。
いつもしぶしぶ家事をやっているときに思い出すのが、上海の職場にいた康(かん)さんのこと。
上海人のおばちゃんで、オフィスの給湯室近くの部屋にいて、来客にお茶を入れる仕事をしています。そう、中国ではいわゆるお茶くみは
専属のおばちゃんのやる仕事
なのです。どこのオフィスも、掃除をやる人とは別におばちゃん(大体定年退職後のおばちゃん)がいて、アーイーと呼ばれていて、パントリー周りの一切を仕切っていました。なんでこの康さんを思い出すかというと
潔癖症の日本人も裸足で逃げ出すくらいのキレイ好き
だったからです。中国は衛生観念低そうっていうイメージを根本から覆す、超絶なキレイ好きでした。おかげでオフィスの給湯室やパントリー、そして会議室はとてもきれいでした。どのくらいきれい好きかというと、給湯室には常に食器洗い用にスポンジが複数置いてあるのですが、
油のついた食器洗い用
コップ洗い用
その他
とスポンジが分別され整理されいます。もちろんくたびれたスポンジはない。
ただ用途を書いていても無視して使う人がいるので(特に田舎もんはひどい!と文句を言っていた)康さんはマイスポンジを隠していて、私が自分のコップを洗おうとすると
そのスポンジじゃなくて、これを使いなさい。たまにそのスポンジで油もの洗う馬鹿がいるから。
と横からマイスポンジ(コップ用)を貸してくれたりします。私が弁当箱を洗おうとすると横から
ちゃんと油モノを洗うようのスポンジ使ってね!
と声掛けも怠りません。
いつも給湯室近辺にいて、来客のときはお茶を入れて(ちょっと薄め)、社長である総経理には特別に買い置きしてあるドリップコーヒーを入れて朝昼と持っていきます。来客の後はテーブルを拭き、湯呑などを洗う日々。いつも見ていて思ったのですがどれも丁寧できっちりしています。私の家事とは別物なのです。時々コップを洗っていたら横から呼ばれて
社長にコーヒー淹れたんだけど、急ぎで出かけてしまったみたいだから、もったいないからあなたが飲みなさい
と社長用コーヒーを飲ませてくれたことも何度もあります(康さんはコーヒーは飲まない)。今はそうでもないかもしれませんが、当時インスタントでない、コーヒーは高級品でとても高かったのです。ありがたや~。そしていつも
あんたはちょっとお茶を飲みすぎだよ、夜寝れなくなるよ
とか色々話していました。そして想像つくと思いますが、社内の裏事情に詳しく色々と情報を持っていました(笑)
あまり人間関係が得意でない私を見かねて、アドバイスもくれたりしていたように思います。大体康さんが社内のだれかからもらった頂き物のお菓子を一緒に食べながら、息抜きしていましたね。懐かしいな~。ちなみに康さんが良くしてくれるのは私が特別だからとか、日本人だからではなく、色んな人にやさしかったです。ただし、スポンジを雑に使うひとはお茶菓子をもらえませんが。
そういうわけで、シンクのスポンジがだらしないと康さんに怒られるような気がするので、いつもそれだけは気を付けるようにしてます。ふふ。家事をしているときにたまに思い出す、そんな話でした。
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