どうしてチェックリストを使わないのか

仕事していると

え？！なんでまたこんなミスを！

とつまらない内容で大きなミスをやらかすことがあります。さらに、それを防ぐために社内でダブルチェックをしたにも関わらず、

二人とも見落とす

というありえない事故が発生しました…。二人とも相当に落ち込みました。客にも平謝り。

そんなときに読んだこの本。面白かったです。

私は読んだ後に大興奮で、社長に

うちにもぜひチェックリストを導入しましょう！

といったのですが、そのあとに

そのリストを作るのも使うのも自分ひとりだと気づきました。ああ、零細企業。

元エンジニアとしては（と書けるけど、エンジニア歴６年間にすぎない）ものすごく役に立ちます。私もエンジニア時代には、現場でチェックリストを使っていたのです。でもでも、

チェックリストって現場で馬鹿にされるんですよ。かっこ悪い、プロらしくないと。

２０台の私のエンジニア時代。特に、出張エンジニアで仕事していたころはとにかく忙しくて、現地に一人で出かけてすべてを確認し、修理し、設定し、１日で帰らなくてはなりませんでした。若かったからできたのね。次の日は次の予定がある。そして客は私の出張稼働１日に対していくら、という風に支払っていて、なおかつシステムが止まっている分に対して、彼らの稼働も止まっていて損失を生んでいます。システムは工場の生産システムと連携しているので、すべての計画が狂い、１日工場を止めるとその損失は…ってやつ。

ものすごいプレッシャー。。。

それなのにチェックリストを見ながら作業している私をみて、客は大体

「え、もっと腕のいいエンジニアいないの」

という顔をしていましたね。こんな若いやつに数千元も払うのか、と。（当時上海にいたので）

そんな顔をしり目に、心の中で

私がいちばん腕がいいのに

と思っていました。冗談抜きで、私がいちばん短期間で修理完了し、その後も障害を起こしにくいエンジニアだったのです。３人しかいなかったけど、エンジニア。

この本にも書いてありますが、毎回同じことしかしなくても人間は、ほぼ毎回何かを設定し忘れるものなのです。特に忙しいエンジニアはやらかす。常にチェックリストを持ち歩くエンジニアはかなり稀ですが、慎重であり信頼度は高いです。むしろ手ぶらで現場に来た貫禄ある職人のほうが私は怖い、経験上。何でもやります、できます？大体なんでも適当なんだよね。

ということでお勧めしたいチェックリスト。

でも作るのは大変。それは、確か。